イギリス保守党の党首選、決選投票の2候補の顔ぶれ決まる

 
(左から)英国のジョンソン前外相(ゲッティ=共同)、ハント外相

 【ロンドン=板東和正】英与党、保守党は20日、メイ首相の辞任に伴う党首選の候補者を2人に絞り込む5回目の議員投票を実施した。欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」も辞さない強硬離脱派のジョンソン前外相と、EUと関係を保った離脱を重視する穏健離脱派のハント外相が、7月の決選投票に進出することが決まった。

 党首選には、10人が立候補。保守党は13日以降、同党の下院議員313人による投票を計5回行い、候補者を2人に絞り込んだ。

 5回目の投票では、ジョンソン氏が160票を獲得して5回連続で首位に立った。得票率は約51%に達し、2位のハント氏(77票)に大差をつけた。初回投票からは46票増やし、支持を拡大した。

 ハント氏と同じ穏健離脱派のゴーブ環境相(75票)は最下位で脱落。ハント氏は4回目の投票で3位だったが、土壇場でゴーブ氏に逆転勝利した。

 党員約16万人による決選投票では、7月22日の週にメイ氏の後継首相となる新党首が選出される。ジョンソン氏とハント氏は今後約1カ月間、草の根の支持を取り込むために各地で選挙活動を行う。保守党が20日に発表した党員1170人を対象にした世論調査では約62%がジョンソン氏を支持。ハント氏への支持は約11%にとどまっており、現状ではジョンソン氏が勝つ可能性が高まっている。

 ジョンソン氏は決選投票進出を受け20日、ツイッターで「離脱を実現し、国を団結させる」と意気込みを示した。ハント氏は、自身が「(ジョンソン氏に)負けそうな候補者だ」と認めた上で「政治の世界では予期しないことが起きる」と投稿し、挽回を誓った。

 ジョンソン氏は2008年からロンドン市長を8年間務め、16年6月のEU離脱の是非をめぐる国民投票時では離脱派を牽引(けんいん)した。過激な発言やトレードマークの金髪から「英国のトランプ」とも呼ばれる。18年に辞任したジョンソン氏の後任として外相に就任したハント氏は、英語教師として日本に滞在した経験があり、親日家として知られる。国民投票時には残留を支持していた。