台湾の大型マグロ枠を移譲 中西部太平洋委で決定

 
鳥取県の境港で水揚げされ、市場に並ぶクロマグロ=5月

 太平洋クロマグロの資源管理を話し合う中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)は年次会合をパプアニューギニアで11日まで開き、30キロ以上の大型魚の漁獲枠について、2020年に台湾から300トンを日本に移譲することなどを正式に決めた。水産庁が12日発表した。

 9月に開かれたWCPFCの北小委員会で、日本はクロマグロの資源は増加傾向にあるとして増枠を求めていたが、米国が「時期尚早だ」として反対した。日本が台湾の余った枠を移譲してもらうことで合意していた。

 9月の北小委員会では、20年の漁期当初から移譲を受けることで合意。今回の会合で、台湾側から申し入れがあったタイミングで300トンの移譲が可能になるとの条件が付いた。

 会合は5日に開幕し、韓国や米国、欧州連合(EU)など26カ国・地域が参加した。