「イベント民泊」自治体に広がるか 政府、五輪へ活用呼び掛け
東京五輪・パラリンピックが迫る中、政府が各地の自治体に「イベント民泊」の活用を呼び掛けている。宿泊施設の確保とともに、地域住民と国内外の観戦客の交流を進める狙いだ。東京周辺に加え、サッカーの試合がある宮城県利府町や野球とソフトボールの会場になる福島市などでの利用も期待している。
イベント民泊は、祭りやスポーツ大会などが開かれる際、住民が自宅に観光客らを有料で泊めるサービス。都道府県や市町村が実施を決めて家主を募る。
継続的に営業する通常の民泊と違い、イベント民泊は数日間に限られる。ただ住宅宿泊事業法に基づく届け出や旅館業法上の許可は不要。非常用照明や消防設備などの設置義務もなく、家主の負担が軽いのが特徴だ。
2015年の導入後、全国50件超のイベントで実施例があり、昨年のラグビー・ワールドカップでも岩手県釜石市や神戸市、熊本県などが活用した。
1次リーグ2試合の会場となった熊本県では、日本や英国、フランスの観戦客ら計171人が宿泊。釜石市では台風19号で中止になった1次リーグ・ナミビア対カナダ戦に合わせ国内外の34人が泊まり「台風の後、被災した道路の泥かきを手伝っていた客もいた」(市職員)という。
観光庁によると、東京五輪・パラリンピックに向けては既に千葉市がイベント民泊実施を決めており、ほかにも複数の自治体が検討中という。同庁担当者は「住民レベルで交流を深め、日本のファンを増やしてほしい」と話している。
関連記事