アイオワ州の結果なぜ注目 2000年以降、勝者が候補に
11月の米大統領選で共和党のトランプ大統領に挑む民主党の候補を選ぶ党員集会が3日、アイオワ州で開かれました。
Q なぜ注目を集めたのですか?
A 1972年以降、最初の党員集会はアイオワで開かれていて、大統領選の初戦に当たるため国内外のメディアがこぞって取材します。中規模州で、党候補指名のため獲得数を競う代議員の割当数は多くないですが、序盤の勢いを決する州として各候補が選挙運動に力を入れています。
Q どんな州ですか?
A トウモロコシ畑が広がるのどかな農業州で、米映画「フィールド・オブ・ドリームス」の舞台にもなりました。人口約310万人で白人の比率が高く保守的とされています。中南米系が増えている全米の傾向とは異なり、人種構成では必ずしも米国を代表する州とは言えません。
Q 結果はどう影響しますか?
A 第39代大統領(1977~81年)のカーター氏や第44代(2009~17年)のオバマ氏はアイオワを制して勢いに乗り、その後勝利を重ねました。2000年以降の民主党の指名候補はいずれもアイオワで勝っています。
Q 次の戦いは?
A 11日のニューハンプシャー州予備選です。人口約130万人の工業州で、製造業に従事する労働者が比較的多く有権者の見方もアイオワとは異なり、初戦で敗れた候補が勝つこともあります。1980年以降でアイオワ、ニューハンプシャー両州を落として大統領に当選したのは、第42代(93~2001年)のクリントン氏だけです。
Q その後の流れは?
A 今月後半の西部ネバダ州党員集会や、南部サウスカロライナ州予備選が、全米レベルでの支持を推し量る試金石となります。10州以上の党員集会、予備選が集中する3月3日の「スーパーチューズデー」でヤマ場を迎えます。(共同)