海外情勢
手作り布マスクに注文殺到 豪メルボルン在住の日本人女性が製作
新型コロナウイルス感染の再拡大が続くオーストラリア第2の都市メルボルンで、3年前から布製マスクを手作りし、ネットショップで販売している日本人女性がいる。ウイルス禍以前は月に数枚が売れる程度だったが、今は1日半で300枚が売り切れるなど注文が殺到。寸暇を惜しんで製作に取り組んでいる。
静岡県出身の仲本さやかさんは、夫の仕事の都合で2012年からメルボルンで暮らす。出産を経て16年にネットショップ「マイ・リトル・モモ」を立ち上げ、おんぶひもなど育児に役立つ布製品の販売を始めた。
風邪をひいた際、身近でマスクが手に入りにくかったこともあり、17年からマスクもラインアップに加え、日本から取り寄せたガーゼ素材を立体裁断して洗濯可能なマスクを約18豪ドル(約1370円)で提供してきた。
オーストラリアでも冬にはインフルエンザが流行するが、マスクを着用する習慣は浸透しておらず、売り上げは芳しくなかった。それがコロナ禍で一変した。同国は早いうちに感染拡大を抑え込んだが、メルボルン周辺では6月以降、再拡大。7月には再び外出制限が課された。マスク着用が義務となり、多くの注文が寄せられている。
日中は小学生の娘が受ける学校のオンライン授業をサポートする必要があり、マスク作りは夜になってから。納期に間に合わせるため、連日睡眠時間を削って作業を続けている。
仲本さんは「人の役に立てていることが心の支え。マスクが売れることよりもウイルス禍が早く収束してくれる方がうれしい」と話している。(シドニー 共同)