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自民デジタル本部始動 若手を積極起用、11月中旬に中間提言

 自民党のデジタル社会推進本部(本部長・下村博文政調会長)が19日、党本部で初会合を開いた。菅義偉(すが・よしひで)政権の看板政策として来年の実現を目指すデジタル庁新設に必要な法改正などの党内協議を一元的に行う。事務局長や各論を担う小委員会の委員長には若手を起用。政府をリードすべく迅速な議論を進め、11月中旬までに同庁の権限や予算を盛り込んだ中間提言のまとめを目指す。(長嶋雅子)

 「平井卓也デジタル改革担当相が掲げる貨物船がデジタルトランスフォーメーション(DX)のあらまほしき姿に向かって船出をする。党の推進本部は砕氷船として航路を開いていかなければならない」

 座長として実務を仕切る甘利明税制調査会長は冒頭のあいさつでこう強調した。甘利氏は本部の前身となった党デジタル社会推進特別委員会の最高顧問を務め、党のデジタル化の議論をリードしてきた。

 入閣前にデジタル特別委の委員長だった平井氏も「IT基本法改正案など7、8本の法律を(来年の)通常国会に出さなければならない。(党の)議論もスピーディーに、われわれと同じ方向で走っていただきたい」と訴えた。本部は今後、週3回のハイペースで議論を進める。

 甘利氏の下で具体的な検討を差配する事務総長に抜擢(ばってき)された小林史明衆院議員(当選3回)は安倍晋三政権下で総務政務官などを務め、放送・通信分野で規制改革を進めた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた党内議論でもデジタル規制改革の必要性を訴えてきた。

 小委員会の委員長に起用されたメンバーもデジタル分野に造詣の深い若手だ。マイナンバー▽サイバーセキュリティー▽国と地方の情報システム▽データ利活用▽デジタル施策調査-の5分野で各論を詰める。

 サイバーセキュリティー小委員長の小林鷹之衆院議員(同)は、甘利氏が座長として米中対立下の経済安全保障の議論を進める「新国際秩序創造戦略本部」で事務局長を務め、甘利氏の信頼も厚い。マイナンバー小委員長の小倉将信衆院議員(同)は、党のマイナンバーカードに関するプロジェクトチームで事務局長を務めた経験を持つ。

 若手の一人は「何とか現状を突破したい」と意気込む。甘利氏も「平井氏とともに(デジタル化の)問題に取り組んできたメンバー」と説明し、挙党体制で平井氏を支える考えだ。