海外情勢

ミャンマー、繰り返される民主化弾圧 Q&A

 民主化が進んでいたミャンマーで、国軍が1年間の非常事態を宣言し、ミン・アウン・フライン総司令官が全権を掌握した。軍政に回帰する可能性がある。

Q ミャンマーはどんな国

A 1948年に英国から独立したビルマで、89年に国名を変更した。インドシナ半島の西側に位置し、人口5141万人(2014年)。人口の7割を占めるビルマ族のほか、多くの少数民族が暮らす。民主化と経済改革で、海外からの投資が進んでいた。

Q 軍政はいつから

A 62年の軍事クーデター後、ビルマ社会主義計画党のネ・ウィン独裁政権となった。主要産業の国有化が進み、経済は低迷した。

Q 転機は

A 88年に各地で起きた民主化運動でネ・ウィン体制は崩壊した。しかし、混乱を警戒したミャンマー国軍がクーデターを起こして軍政を開始。民主化運動の象徴となった独立の英雄アウン・サン将軍の長女、アウン・サン・スー・チー氏を自宅で軟禁した。スー・チー氏は軟禁下の91年、ノーベル平和賞を受賞した。

Q 民主化の進展は

A スー・チー氏を擁する国民民主連盟(NLD)は90年総選挙で勝利したが、国軍は権力の移譲を拒否。国際社会の批判を受け、民政移管が計画された。2010年総選挙での国軍系政党の連邦団結発展党(USDP)の勝利を受けて、軍出身のテイン・セイン氏が大統領に就任し、11年に軍政が終了した。15年総選挙でNLDが大勝して以降、スー・チー氏が事実上の政権トップとなっていた。

Q 今回のクーデターへの国際社会の反応は

A 米欧は国軍を批判している。かつてミャンマーが批判された際に国軍を支援した中国がNLDとの調停役などを務め、存在感を高めるとの指摘が出ている。