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エネチェンジと日本自然エネ発行 ネットでグリーン電力証書

 エネルギーテックベンチャーのエネチェンジ(東京都千代田区)と日本自然エネルギー(同品川区)は、グリーン電力証書をオンラインで発行するサービス「グリーンカート」を始めた。

 グリーン電力証書とは、二酸化炭素(CO2)の排出量削減といった再生可能エネルギーによって得られた電力の付加価値を、取引可能な証書にしたもの。国の電気自動車(EV)購入に関する補助金制度への活用にも役立てられる。

 専用サイトから再エネによる電力調達量を入力すると、オンライン上の証書がPDF形式で発行される。購入単価は1キロワット時当たり4円。調達する再エネは当面、バイオマス発電のみだが、徐々に太陽光や風力などにも広げる。

 日本自然エネルギーは2000年から発行業務に携わっている。これまでは法人のみが対象で、申し込み後に請求書を送付、入金確認後の紙の証書を郵送するため、証書の申請から入手まで1カ月程度かかっていた。新サービスは個人でも申し込め、証書が即時発行される。

 国はEV普及を目指し、再エネ100%電力調達を条件に、EV購入に対して最大80万円の補助金を支給する制度を立ち上げている。

 新サービスでは個人でもグリーン電力証書の入手が可能になるため、自動車業界にとってはEVの販売促進につながりそうだ。

 エネチェンジの有田一平最高執行責任者(COO)は、「新サービスを通じて企業や家庭の脱炭素化を支援したい」と話している。