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習主席の台湾統一発言 加藤長官「コメント控える」

 加藤勝信官房長官は1日の記者会見で、中国共産党の習近平国家主席(党総書記)が党創建100年の記念式典の演説で台湾の完全統一実現は歴史的責務などと言及したことに関し「中国共産党の記念式典における発言であり、政府としてはコメントは差し控えたい」と語った。

 加藤氏は、台湾問題に関する日本政府の姿勢については「当事者間の直接の対話により、平和的に解決されることを期待するというのが従来から一貫した立場だ」と説明した。

 一方、台湾有事が発生した場合の対応を問われると、「仮定の事態への個別的な対応について一概に申し上げることは差し控えたい」と述べるにとどめた。

 その上で「厳しさを増す安全保障環境の中、いかなる事態においてもわが国の領土・領空・領海、そして国民の命と平和な暮らしを守ることは政府の最も重要な責務であり、引き続き万全を期していく」と強調し、防衛力の強化に取り組む考えを示した。