【飛び立つミャンマー】
ミャンマー北部サガイン管区で、中国企業が中心となって開発を進める銅山をめぐり、開発中止を求める地元住民の抗議デモを治安当局が強制排除し、多くの負傷者を出した事件は、ミャンマーの現政権が、中国との関係を依然、重視している実態を示した。
中国は現在もミャンマーから銅や天然ガスだけでなく、チーク材などの木材も大量に輸入し、ミャンマー経済を支えている。ただ、中国は、必要とする大量の資源を手に入れるためには、手段を選ばない。天然ガスはともかく、木材などでは不法輸入が後を絶たない。
半減した森林面積
ロンドンに本拠を置く環境調査機関(EIA)が先月末に発表した世界の木材取引に関するリポートでは、中国が不法木材取引の中心になっていると指摘。とくに隣国ミャンマーからは、大量の木材を不法に輸入しており、ミャンマー側の山々に荒廃をもたらしていると批判している。