消費税増税決断の裏側 なぜ欧米は執拗に日本へ催促したのか (4/4ページ)

2013.11.13 11:00

 FRBが量的緩和政策の縮小に動く中で動揺する米欧の株式や債券市場にとって、これほど頼りになる資金の出し手はほかにいない。日本はデフレで国内資金需要がない限り、余剰資金は海外に流れ出る。デフレ圧力をいっそう強める消費税増税に日本が踏み切ることは米欧の投資ファンドに利するといえるのだ。

 安倍首相は国際金融コミュニティーの声に呼応する財務省や自民党内の増税支持勢力や国内メディアに包囲され、がんじがらめにされたあげく、来年4月からの消費税率8%を予定通り行なうと発表した。

 首相は「脱デフレ」を諦めず、増税に備えるための経済対策の作成を麻生財務相や甘利経済再生担当相に指示した。補正予算と法人税減税を合計しても、財源の制約から2012年度末の真水5兆円の補正予算の規模が限度で、増税デフレを相殺するには不十分だ。消費税増税によるデフレ圧力を政府として解消させる決め手には欠ける。

 これで日本は、来年以降も世界最大の資金の出し手であり続けるだろう。(ネットマネー)

 田村 秀男●たむら・ひでお 産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員。日本経済新聞ワシントン特派員、米アジア財団上級フェロー、日経香港支局長、編集委員を経て現職。『人民元・ドル・円』(岩波新書)、『円の未来』(光文社)、『財務省「オオカミ少年論」』(産経新聞出版)、『アベノミクスを殺す消費増税』(飛鳥新社)など著書多数。今、政府・日銀の金融経済政策運営に対して数多くの有益な提言を行なう気鋭のジャーナリストとして注目を集めている。

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