【ワシントン=柿内公輔】ワシントン市内で開かれていた日米財界人会議は15日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の早期妥結などを求める共同声明を採択し閉幕した。
声明は、TPP交渉参加国が掲げる年内妥結の目標を支持しながらも、「日程的な理由で高い水準が果たせない結果となってはならない」と指摘。原則全品目の関税撤廃を通じての高水準で包括的な協定を促した。ただ、日本が重要品目と位置づける農産品などを念頭に、「いくつかの品目は関税撤廃のタイミングについて柔軟性を確保する必要がある」としている。
米側の議長を務めたアメリカンファミリー生命保険(アフラック)のチャールズ・レイク日本法人会長は記者会見で、「年内か来年初めの妥結を望む」と表明。日本側議長の米倉弘昌経団連会長も「TPPで日米関係が一層緊密になる」と交渉加速を期待した。