今回の一斉デモで、ウーバー反対派は、ウーバーも普通のタクシーと同様、政府の厳しい規制下に置かれるべきだと主張しています。
そんなウーバーですが、その余りの破壊力の大きさに、既に各国では抗議デモ以前に訴訟沙汰が噴出しています。
ベルギーでは今年4月、ブリュッセルの裁判所が「タクシーより料金が安く不当」とのタクシー会社の訴えを認め、ウーバーに営業禁止命令を下しました。
スペインのカタルーニャ州政府も6月10日、バルセロナで約2カ月前から始まったウーバーのサービスの即時停止を勧告。ウーバーの運転手には最大6000ユーロ(約79万円)の罰金や車を押収するといった罰則を科すことを決めました。
スペインでタクシー免許を取得するには、退職した免許保有者などから免許を買うのが一般的といい、6月11日付英紙ガーディアン(電子版)によると、マドリードで今回、24時間の抗議ストライキを敢行したスペインのタクシー運転手協会の面々は、スペインでタクシー免許を取得するには、8万ユーロ~20万ユーロ(約1100万円~約2760万円)を支払って購入せねばならないのに、ウーバーはそうした高コストをかけずタクシー営業を展開していると非難しています。こうした訴訟はロンドンやベルリンでも起きています。