【飛び立つミャンマー】内戦直前のコーカンの山村にて (1/3ページ)

2015.5.1 05:00

建国の父、アウン・サン将軍の出身地、ナッマウから来たビルマ人労働者たち。男女の区別なく働き、サトウキビの収穫量ではかった歩合制で賃金をもらう。日当換算で、郷里の3倍から4倍は稼げるという(筆者撮影)

建国の父、アウン・サン将軍の出身地、ナッマウから来たビルマ人労働者たち。男女の区別なく働き、サトウキビの収穫量ではかった歩合制で賃金をもらう。日当換算で、郷里の3倍から4倍は稼げるという(筆者撮影)【拡大】

 □高橋昭雄東大教授の農村見聞録(25)

 シャン州の北東端に位置し、中国に接するコーカン自治区は、面積が2026平方キロメートルと東京都より若干狭い程度だが、山がちな地形のため人口はわずか13万人ほどであり、うちコーカン民族が約85%を占める。彼らは17世紀の明清交替期に逃げてきた漢民族を起源とするといわれており、今でもほとんどミャンマー語を解さない。

 今年2月9日に勃発したコーカン軍(Myanmar Nationalities Democratic Alliance Army=MNDAA)とミャンマー国軍との内戦は、ミャンマー政府と多くの少数民族武装組織との和平交渉が進む中にあっても、依然として沈静化の兆しを見せていない。今回は、コーカンの山奥に踏み入り、この開戦の直前まで調査していた村々の経済状況を素描することにしよう。

 ◆ケシ栽培から転換

 コーカン地域がイギリスの統治下に入った19世紀末、英国軍の主導でケシが導入されて以来、ケシ栽培と麻薬の製造・流通はコーカン経済の中核を占めてきた。それが1988年のミャンマー軍政成立とビルマ共産党の瓦解(がかい)以降、軍政とコーカン特別区政府との協同によってケシ栽培が急減し、2004年以降は撲滅に至った。

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