【飛び立つミャンマー】高橋昭雄東大教授の農村見聞録(33) (1/3ページ)

2015.12.25 05:00

ヒンタダ郡内の農村で、稲の脱穀をする農業労働者たち。元農業灌漑大臣で、政権与党連邦団結発展党(USDP)の共同党首を務めるテーウー氏でさえ、彼らの支持が得られずに落選した(筆者撮影)

ヒンタダ郡内の農村で、稲の脱穀をする農業労働者たち。元農業灌漑大臣で、政権与党連邦団結発展党(USDP)の共同党首を務めるテーウー氏でさえ、彼らの支持が得られずに落選した(筆者撮影)【拡大】

 ■農業がNLDの経済政策の最優先事項

 前回11月27日付は、総選挙で大勝した国民民主連盟(NLD)の経済政策について論じたが、今回はその中の農業政策を吟味してみる。考察の材料は、NLDの公式ホームページにある農業および農村に関するミャンマー語の資料である。

 NLDの経済担当班のミョーミン氏は、農業問題が最優先事項であるという。全人口の7割が農村に居住し、国内総生産(GDP)の4割を農業が占めるにもかかわらず、軍事政権および現政権下では農民の福祉が軽視されてきたという評価がその背景にある。

 ◆農民保護に重点

 農業政策の目標には、第1に「農民の権利と利益の増進」、第2に「農業の近代化」、第3に「農村開発の推進と生計の向上」、第4に「環境保全と農林水産業の発展の両立」の4項目が掲げられている。

 そして目標達成のために4つの政策、すなわち、第1に「農地、農業生産、農民の権利に関する政策」、第2に「農業資金と農業機械に関する政策」、第3に「農業技術に関する政策」、第4に「環境保全に関する政策」を実施する。

 その細目として、1番目の政策に関しては、農地保有権保護の法制化、農産物の作付や販売の自由、自由意思に基づく農民組合の結成、農民の権利と利益を保障する法律の施行、小規模農家の生産と生計の向上、農村居住者の教育と健康の改善が謳(うた)われている。

 同様に、2番目の政策には、十分な資金と投入財の提供、小規模農業機械の導入による農業の近代化、農業以外での就業機会の開拓、自由で公正な農産物市場、といった内容が含まれる。

 第3の政策の中身は、研究、教育、普及活動の推進、良質な種子の普及、化学肥料や農薬などの適切な使用、これら農業投入財の国産化、といったものである。

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