世界鉄鋼協会が26日までに発表した2015年の世界の粗鋼生産量は、前年比2.8%減の16億2280万トンとなり、6年ぶりに前年を割り込んだ。世界生産の約半分を占める中国の生産量が2.3%減の8億383万トンと、34年ぶりに減少した。
ドル高で輸入量が増えた米国は10.5%減の7891万トンと大きく落ち込み、建設需要が低迷した日本も5.0%減の1億515万トンと振るわなかった。世界生産量はリーマン・ショック翌年の09年以降、拡大を維持してきたが、中国の景気減速が鮮明となり、設備の過剰感が強まる中で厳しい局面を迎えつつある。