中国人民銀行(中央銀行)は先月下旬、貧困支援再融資制度を創設、地方法人金融機関が貧困者の貧困からの脱却を後押しするため、低コストで長期にわたる融資を行えるよう資金を提供すると発表した。中国国営新華社通信が伝えた。
人民銀によると、この制度は、地方法人金融機関が貧困地域で農業融資を行うための流動資金を人民銀が提供するというもの。対象地域は、集中特別貧困地区と国家貧困支援開発業務重点県、その他省級貧困支援開発業務重点県。資金の提供先は支援対象地域にある農村商業銀行と農村合作銀行、農村信用合作社、村鎮銀行の4種類の地方法人金融機関だ。
人民銀の担当者は「この制度は農業支援再融資の一部だが、それよりも低い金利で融資を行ううえ、融資回数は最多で4回、期間は最長で5年までだ」と説明する。
同担当者はまた、「この融資資金は通常の財政資金とは異なる。金融機関は持続可能なビジネスとしての原則を守り、農業融資として資金を運用、自主経営と自主リスク負担を行い、期日通りに元本返済と利息の支払いを行わなければならない」と強調している。(上海支局)