ロンドンの地ビール 英米のいいとこ取り (1/2ページ)

2016.7.7 05:00

カーネルの「シトラ・シムコー・ペールエール」(同醸造所提供)
カーネルの「シトラ・シムコー・ペールエール」(同醸造所提供)【拡大】

 野球殿堂入りを果たした米シンシナティ・レッズの遊撃手、バリー・ラーキンは「プロは基本があるから素晴らしいということを、皆は理解していない。人気主義がプロ意識をしのいでいる」と指摘する。

 ラーキンが述べたのはスポーツについてだが、同じことが米クラフトビール業界にも言える。現代風のひどくビターで芳醇(ほうじゅん)、酸味のあるフレーバーは、最高級を目指す新手のビール醸造者が熱心過ぎるほどに追求しがちな味だ。彼らは基本をマスターすることなく、実験段階へと真っすぐに突き進む。

 その対極に位置するのが固有の伝統的な醸造方法をかたくなに守る英醸造者のグループだ。彼らのもとでは、何百年も前からほぼ変わらぬ方法でビールが造られている。

 ところが英ロンドンの醸造所カーネルは、ベーシックでもとっぴでもないビール造りを目指している。カーネルの醸造責任者で創業者のエビン・オリオーダン氏は「私たちは定説にとらわれない米国から多くのインスピレーションを得た。一方で英国の伝統は、その強みである“骨格”を提供してくれた」と話す。

 2009年創業のカーネルは、2つの世界の良いところを取り入れた製法で、ロンドンで最も人気のビールを生産している。カーネルのビールは、人気シェフ、ヨタム・オットレンギ氏のレストラン「ノピ」などロンドンの一流レストランで採用されている。

 カーネルの13人の醸造家チームは現在、毎年約20万ガロンのビールを生産している。低アルコールのテーブルビールや19世紀の醸造方法を継承した黒ビール、ワイン樽(だる)で熟成したセゾンビールなどを抑え、最高に素晴らしいのが米国に端を発したインディア・ペール・エール(IPA)だ。アメリカ大陸のホップの変種(シトラ、ギャラクシー、モザイクなど)が生み出すフルーティーな風味やひどく濁った輝きが、嫌な渋味に変わることは決してない。

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