タイ首相は否定的
タイ国内には運河建設に反対の声もある。最大の理由は、反政府イスラム勢力を抱える深南部と国土が分断されてしまうことだ。プラユット暫定首相はこれまで「深南部の問題は解決していない。今は考える時期ではない」と運河計画に否定的な姿勢を崩していない。
ただ、欧米諸国の批判を受けるタイ軍事政権は中国との関係を深めており、中タイ関係に詳しい消息筋は「中国側は、タイで軍政が権力を握っている間に合意することに自信を持っているようだ」と話した。(ラノート 共同)
【用語解説】タイの運河計画
マレー半島北部のくびれている地域(タイ南部)に運河を掘り、艦船がマラッカ海峡を通らずにインド洋と太平洋を行き来できるようにする計画。19世紀に周辺地域を植民地化していた英国やフランスが興味を示したが実現しなかった。日本も第二次大戦前に建設を検討したことがある。1970年代には核爆弾を使って工事する計画も持ち上がった。現在は中国が運河建設に最も乗り気とされるが、海運の拠点としての国際的な地位が脅かされるシンガポールは反対している。(ラノート 共同)