マックなどやり玉に「肥満税」導入へ 特定食品に14.5%課税、インド南部で (2/3ページ)

首都ニューデリーの外資系ファストフード店で食事をする若者たち。インドは食生活をはじめ、生活様式の変化が続いている(ブルームバーグ)
首都ニューデリーの外資系ファストフード店で食事をする若者たち。インドは食生活をはじめ、生活様式の変化が続いている(ブルームバーグ)【拡大】

 別の専門家は、予想される税収増が1億ルピー(約1億5000万円)と小規模であり、たとえ顧客負担となってもさほど影響はなく、消費パターンは変わらないと予想した。11年にデンマークで導入された特定品目を対象にした肥満税が国外での購入を助長するなど機能せず、15カ月で廃止になった例を挙げ、インドでも長続きしないとみる意見も上がっている。

 ◆伝統食にも要因

 さらに、ピザやハンバーガーなどはインドの食生活のごく一部にすぎず、伝統的な食事のなかにも肥満の原因となっているものがあるとの指摘もある。

 バナナチップスやビーフフライ、バターチキンといった油を多く使用したインド料理が多くの店でメニューにあり、ファストフードのピザやハンバーガーだけに課税しても肥満対策にはならないうえ、公平性の観点からも問題だとする見解だ。

 ケララ州の財政担当者は、新税導入で消費者の間に不健康な食習慣に関する議論が起きることを期待しているとし、そうした意見が出ること自体が州の目的にかなっていると主張した。

 アジアの政治・経済などを扱うオンライン雑誌「ディプロマット」によると、インドの肥満人口は14年に約3000万人で世界3位の規模となり、対策を講じなければ25年には7500万人に達する恐れがあるという。

 今後も経済の発展とともに生活様式の変化が続くと予想されるなか、肥満対策はインドにとって避けて通れない問題となっていきそうだ。(ニューデリー支局)