韓国、労働争議激化 経済の減速懸念 現代自は2574億円の損失

  • 韓国南東部蔚山市の現代自動車工場。同社によると、ストによる今年の減産は約13万台に達している(ブルームバーグ)

 韓国は、労働争議が激化してストライキが相次ぎ、消費低迷と輸出不振で低調な経済が一段と減速するのではないかとの懸念が生じている。現地英字紙コリア・ヘラルドが報じた。

 同国は近年、賃上げやその他の労働条件の改善を求める声が高まり、労働争議が激しさを増している。先月は自動車最大手の現代自動車や、鉄道・地下鉄の労働者がストを決行した。

 現代自動車によると、同社は今年だけで22回のストが起き、その影響による経営損失が2兆7800億ウォン(約2574億円)に及んでいるという。これまで年間で最多だった12年の12回、1兆7000億ウォンの損失を大幅に上回る。

 また、地下鉄・鉄道の労働者によるストでは、旅客部門の運休が1割程度と影響は軽微だったものの、貨物部門は運休が6割に及び物流に影響が出たもようだ。このほかにも、金融・医療分野などでも労使の対立が続いているという。

 柳一鎬(ユ・イルホ)・経済副首相兼企画財政相は、ストが韓国の競争力を損なう恐れがあるとの認識を示し「自分の利益しか考えないわがままな行為だ。国民の支持も得られない」とストに参加した労働者を批判。政府による介入を示唆した。