東京証券取引所で4日朝、年明け最初の取引となる大発会の式典が開かれた。出席した麻生太郎財務相兼金融担当相は「企業統治の改革を形式から実質へ進化させていくことが最優先課題だ」と述べ、機関投資家と企業の建設的な対話が重要との考えを示した。
麻生氏は「日本経済は高い技術力、優秀な人材、内部留保を活用してさらなる成長を持続的に遂げていけると確信している」とも指摘した。式典では麻生氏や晴れ着姿の女性が取引開始を祝う鐘を5回打ち鳴らし、集まった市場関係者らが活発な取引を願って全員で威勢良く手締めをした。
東証などを傘下に置く日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)は「1年にわたる調整局面を終えてアベノミクスが再スタートする年と大きく期待している」と述べ、金融とITが融合した先進サービス「フィンテック」の研究や企業統治改革を進めるとした。