新エネ車“EV至上主義”の中国、賞賛されないこれだけの理由 (2/3ページ)

2017.3.25 16:07

楽視グループが投資している米新興企業、ファラデー・フューチャーがCES(国際家電見本市)で公開したEV「FF91」=1月5日、米・ラスベガス(AP)
楽視グループが投資している米新興企業、ファラデー・フューチャーがCES(国際家電見本市)で公開したEV「FF91」=1月5日、米・ラスベガス(AP)【拡大】

  • 排気ガスから身を守るためマスク姿で電動バイクを運転する北京市民。中国政府は大気汚染対策の切り札としてEVなど新エネルギー車の普及を目指している=2016年12月(AP)

 中国における2015年の新エネ車の生産台数は、33万1000台にすぎない。みずほ銀行産業調査部が昨年9月に発表したレポートでは、「今後2年で急速な新エネ車の投入拡大が実現されない限り、市場全体が大幅なクレジット不足(義務比率を達成できないこと)に陥ることが見込まれる」としたうえで、「完成車メーカーは大幅な商品戦略の見直しを余儀なくされる」と指摘している。

 中国政府は今年1月から、EV、PHV購入者への補助金を大幅に引き下げたこともあり、中国自動車工業協会が発表した同月の新エネ車の生産台数は前年同月比69.1%減だった。現地の自動車業界では、補助金なしで新エネ車の需要を維持できるかどうか、懐疑的な見方が広がっているという。

 本来なら、環境保護につながる中国の“EV至上主義”は海外から称賛されると思いがちだが、今ひとつ称賛されていない。

 ウォールストリート・ジャーナル日本版は昨年4月20日、独BMWが、EV「i3」「i8」の開発を担当していた主要幹部を新興中国EVメーカー、フューチャー・モビリティに引き抜かれたとする記事を掲載した。また、中国のIT企業、楽視グループが投資している米EVメーカー、ファラデー・フューチャーも昨年8月、米ゼネラル・モーターズからエンジニアを引き抜いた。

 中国では近年、IT企業がEV製造に参入するケースが相次いでいる。楽視や前途、蔚來、雲度が発表したEVは、加速や充電時間などの性能が高いとされる。

日欧米のメーカーは技術流出を懸念

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