【視点】緊張感欠ける安倍政権…失言や問題行動、なぜ続く? 産経新聞編集委員・福島徳 (2/3ページ)

2017.5.16 06:40

 世論調査をすべてうのみにするつもりはないが、「森友学園問題」も含めて、政権に逆風となる材料が多数あるなかでも、安倍内閣の支持率はむしろ上昇し、民進党の支持率が低迷していることがうかがわれる。本来ならば、国民の不満や批判の受け皿にならなければいけない立場なのだが…。

 自民党は現在、衆院で290を超える議席を占めている。対して、第2勢力の民進党は100議席にも満たない。この「自民1強」は1996年から導入された小選挙区を中心として、比例代表が補完する現行の小選挙区比例代表並立制と無縁ではない。

 前回衆院選で、小選挙区での自民党の得票率は48%だったにもかかわらず、議席の獲得率は73%にも上った。要するに勝敗がドラスチックに出る選挙制度なのである。どの選挙制度も一長一短で、絶対的な制度など存在しない。現行制度は旧制度の中選挙区制と比べて政権交代が起こりやすいとされ、実際、09年の総選挙では自民党が敗北し、旧民主党を中心とした政権が成立した。

 ただ、党の公認を得られなければ、ほぼ落選が確定する制度でもある。中選挙区のように党公認候補とともに無所属候補が当選することはできない。だから、公認権を持つ党首や幹事長の権限は絶大となり、党執行部に対する批判は文字通り議員生命を賭したものにもなりかねない。

国民の視線や批判への鈍さをみれば、根っこは同じ

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