「目の前の魚を獲れない」 漁獲規制に苦言も 太平洋クロマグロの資源管理の全国会議

太平洋クロマグロの新たな漁獲枠や漁獲規制について、漁業関係者と話し合う会議であいさつする長谷成人水産庁長官=8日、東京都港区
太平洋クロマグロの新たな漁獲枠や漁獲規制について、漁業関係者と話し合う会議であいさつする長谷成人水産庁長官=8日、東京都港区【拡大】

 水産庁は8日、太平洋クロマグロの資源管理を漁業関係者と話し合う全国会議を東京都内で開いた。クロマグロは資源の枯渇が懸念されており、前年度の漁期で漁獲上限を超過した日本に国際社会から厳しい目が向いている。水産庁は新たな漁獲規制への協力を呼びかけたが、漁業者からは規制による生活苦などを訴える声が相次いだ。

 会議には漁業者や自治体担当者ら約400人が出席した。水産庁の長谷成人長官は「多様な魚種がある中で、クロマグロだけを管理する最上級の難問に取り組まなければならない」とあいさつした。

 水産庁は小型のクロマグロについて、昨年7月から今年6月までの漁獲量が国際合意に基づく上限を超えたため、新年度の漁獲枠が削減されることを説明。漁業者からは「目の前の魚を獲れない現実。働いても収入が出ない現状が分かるのか」との意見も出た。

 ただ定置網漁の場合、目的とする魚と小型のクロマグロとの混獲が避けられない。北海道と岩手県は、定置網漁に対する新年度のクロマグロの割当量をすでに超過した。クロマグロの漁獲規制により、本来、目的とする魚種の水揚げにも影響が出る恐れがある。

 一方、資源管理を求める国際社会からの批判は根強い。日本は、月末に韓国で開かれる国際会議で、資源低迷時に自動的に漁獲枠を減らす追加規制を提案する。資源回復時には漁獲枠を増やせる仕組みにし、漁業者の理解を得る方針だ。

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