「無法」南スーダン金鉱で命懸け取引 月収1000ドル 巻き添え4人死亡 (1/3ページ)

 和平合意が破綻し混乱状態にある南スーダンでは、インフレが進み、通貨が下落する中、金の価値がいまだかつてなく高まっている。加えて昨年、金の埋蔵量が多いとみられる同国南部のエクアトリア地方に武力衝突が拡大したことで、採掘業に対する当局の管理力が弱まった。その結果、事実上の無法状態が生まれ、金鉱に採掘者や取引業者が殺到している。

 転売で月収1000ドル

 首都ジュバで衣料品店を経営していたアフメド・アル・ヌル氏は昨年、店に押し入ってきた兵士に商品を強奪され、約2万ドル(約220万5000円)の被害を受けて廃業した。今では金鉱で採掘者から買った金をジュバで売り、月に1000ドルを稼ぐという。「私を含め多くの人々が金を探している。利益が上がることを知っているからだ」と同氏は話す。

 南スーダンは収入のほぼ全てを石油生産に依存しており、公式には金の輸出はしていない。英ジャージーを拠点とするエクエーター・ゴールド・ホールディングスによると、南スーダンは「世界で最も有望な探査のフロンティア」だ。南部ルリ郡には数十トン規模の金鉱がいくつか存在するとみられるが、現在、戦闘のため採掘計画は中断されている。

 南スーダン鉱物省の6月の発表によると、タイのダブ・マイニングとパナマの4MBが、9月から正式に金の輸出を開始する。初年度の予想出荷量は5億ドル相当で、利益の約55%を政府と地方行政局が分け合う。

インフレ率は334%を記録