北リスクでなぜ円高? 軍事衝突なら円安に一変も (2/2ページ)

 円相場は4、6、8月に一時1ドル=108円台まで円高が進んだが、そのたびに円安方向に戻した。みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「(壁だった)1ドル=108円を超えて円高が進むと、円の上昇が急激で大幅になりかねない」と指摘する。

 一方、北朝鮮の地政学リスクが高まる中で、円が買われて円高に振れていることに違和感を覚える市場関係者は多い。米朝が軍事衝突すれば、地理的に近い日本に弾道ミサイルを放たれる恐れがあり、円は投資マネーの逃避先になりにくいとの見方があるためだ。

 米朝の軍事衝突は、発生する可能性が高くなくても、実際に発生すれば計り知れない影響が出る「テールリスク」とみなされている。鈴木氏は「軍事衝突が起き、日本が当事者として巻き込まれる事態になれば、円は大きく売られる可能性が高い」と述べた。(森田晶宏)