フィリピンの鉱山閉鎖命令 業界は政府再検討を注視 (1/2ページ)

ルソン島南部アルバイ州のラプラプ島にある鉱山。フィリピンの鉱業はここ数年、逆風にさらされている(ブルームバーグ)
ルソン島南部アルバイ州のラプラプ島にある鉱山。フィリピンの鉱業はここ数年、逆風にさらされている(ブルームバーグ)【拡大】

 フィリピンは、今年に入ってから鉱山に対して命令されている閉鎖・操業停止が続いている。同国のロイ・シマツ環境天然資源相らが前任者の命令について慎重に検討を重ねているもようだ。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 同国は、熱心な環境保護活動家としても知られるレジーナ・ロペス前環境天然資源相が今年2月以降、国内にある鉱山41カ所のうち28カ所の閉鎖・操業停止を命じたほか、採掘開始前のプロジェクト75件の中止を決定するなどした。こうした動きに鉱業界が猛反発し、ロペス氏は国会の任命承認を得られず、5月にシマツ氏と交代した。

 シマツ環境天然資源相は就任当初、閉鎖命令を再検討し、7月中に結論を出すとしていた。しかし、同月末になって「現在、大量の書類を精査しており、急ぐ必要はないと考えている。業界側が提出した証拠を自分の目でしっかり確認することが重要だ」と述べ、命令を支持するか覆すか、あるいは内容に変更を加えるかを決定するには時期尚早との考えを示した。

 フィリピンは環境保護意識の高まりなどを受け、2012年に前政権が鉱業分野の新規プロジェクトの承認を一時停止する措置を講じた。現政権でもロドリゴ・ドゥテルテ大統領が7月に未加工鉱石の輸出禁止や採掘会社などへの増税を示唆するなど、鉱業界にとっては逆風が吹き続けている。

鉱山閉鎖は「複雑な問題」