日韓首脳会談 北朝鮮への圧力強化で一致 安倍首相「解決済み」と徴用工問題の見解伝える

 【ウラジオストク=大橋拓史】安倍晋三首相は7日午前、訪問先のロシア極東ウラジオストクで韓国の文在寅大統領と会談した。北朝鮮が強行した3日の核実験を受け、両首脳は北朝鮮に対するさらなる圧力が必要との認識で一致し、国連安全保障理事会での新たな対北制裁決議採択に向けて日韓が連携していく方針を確認した。

 安倍首相は会談の冒頭、「北朝鮮による相次ぐ挑発行動はこれまでにない深刻かつ重大な脅威だ」と懸念を示し、「これまでとは異次元の圧力を科すべく、取り組みを進める必要がある」と強調した。

 これに対し文氏は「北の相次ぐ挑発で、日本と韓国の国民は大変心配をしている。それだけに両国間の緊密な連携がより切実になった」と述べ、韓国も日米に足並みをそろえていく姿勢で応じた。

 国連安保理では米国主導のもと、最も強力とされる北朝鮮への石油禁輸や海外に派遣されている北朝鮮労働者の制限といった制裁項目が検討されており、日韓両首脳もこうした点について意見を交わしたとみられる。

 首脳会談では、日本の朝鮮半島統治時代の徴用工をめぐる賠償問題でも議論を行い、安倍首相は1965(昭和40)年の日韓請求権協定でこの問題は「解決済み」との考えを改めて伝えた。

 安倍首相はまた、慰安婦問題における日本側の立場を説明し、「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した一昨年末の日韓合意の着実な履行を求めた。

 これに対し文氏は、徴用工問題に関しては「被害者と企業の間には個人の請求権が残っている」との韓国最高裁判断に言及し、慰安婦問題には「国民が情緒的に受け入れられない」との従来の主張を繰り返したもようだ。

 その上で両首脳は意思疎通を図りながら、日韓関係を未来志向で進めていく方向で一致した。