大島衆院議長、再任へ 安倍首相、全閣僚と自民党役員も全員再任の方針 

大島理森氏
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 自民、公明両党は28日、大島理森衆院議長を再任させる方針を固めた。また、安倍晋三首相(自民党総裁)は、二階俊博幹事長ら自民党四役を留任させる方針を固めた。首相は8月に内閣改造をしたばかりであることを考慮して全閣僚も再任する方針を固めており、第4次安倍政権はフルメンバーが交代せずに始動することになった。

 首相は、天皇陛下の譲位が控えていることから、近く開催される皇室会議の主要メンバーである衆院議長は譲位に関する造詣の深い人物を当てるべきだと考え、与党関係者と協議を進めてきた。この結果、譲位関連法案に関する与野党協議のとりまとめ役を務めた大島氏が適任だという考えで一致したという。

 一方、首相は、先の衆院選大勝を踏まえ、自民党の二階氏、岸田文雄政調会長、竹下亘総務会長、塩谷立選対委員長の党四役を留任させる方針を固めた。衆院議員を引退した高村正彦副総裁も留任し、引き続き憲法改正などに携わるという。

 衆院議長が再任されるのはまれだが、平成15年11月に就任した河野洋平衆院議長が郵政解散後の17年9月に再任された例がある。大島氏はすでに892日間、衆院議長を務めており、河野氏が持つ歴代1位の在任記録(2029日)を抜く可能性がある。

 大島氏は、青森県議を経て昭和58年に衆院初当選。文相や農水相を歴任後、野党時代の自民党幹事長や副総裁を務めた。