グーグル、中国事業を再構築 北京にAIセンター開設

 米アルファベット傘下のグーグルは13日、上海で開催中の年次開発者会議で、北京に人工知能(AI)の研究開発(R&D)拠点を開設すると明らかにした。最も競争が激しい分野の一つであるAIで、中国事業を再構築する。

 新研究施設「グーグルAI中国センター」には、小規模な研究者グループと中国を拠点とする数百人のエンジニアを配置する計画で、すでに採用を始めているという。同社のクラウド部門チーフサイエンティストで、センターを率いるフェイフェイ・リー氏は「基礎的なAI研究を進めていく」と方針を述べた。

 グーグルは2010年に中国政府が求めた検索コンテンツの自主検閲を拒否したことで、サービスの大半が遮断されていたが、再び中国での存在感を高めようとしている。同国市場調査会社、マーブリッジ・コンサルティングのマネジングディレクター、マーク・ナトキン氏は「雇用創出やエンジニアの研修に取り組み、最終的には高度なハイテク技術研究拠点を設けて中国の発展への貢献を示すことは、当局との良好な関係を築く一助となる」とみている。

 中国政府が国を挙げてAIに注力していることも追い風だ。当局は7月、AI業界が25年までに年4000億元(約6兆8560億円)規模の産業になり、中国は30年までにAI技術の世界的リーダーになるとの見通しを発表した。

 とはいえ、中国で優秀な人材を確保するのは容易ではない。グーグルは、高給でエンジニアを引きつける地場ネット大手アリババグループ、騰訊(テンセント)、百度(バイドゥ)との熾烈(しれつ)な人材獲得競争に直面している。(ブルームバーグ Shelly Banjo、David Ramli)