印LCC、空港ないなら水陸両用機 地域航空市場を開拓 (1/3ページ)

 過去3年間で株価が10倍になったインドの格安航空会社(LCC)スパイスジェットは、世界3位の規模を持つインド航空市場の開拓を一段と積極化する考えだ。ターゲットは、経済的な理由や近くに稼働している空港がないためにこれまで飛行機に乗ったことのない10億人のインド国民だ。

 首相の計画を有利に

 スパイスジェットは水陸両用機「コディアック」約100機の購入に向けて、日本の航空運送事業会社せとうちホールディングスと交渉を進めている。コディアック機は水面や砂利、田畑など、どんな場所にも着陸できる。契約総額4億ドル(約450億円)のこの商談が成立すれば、スパイスジェットは、数十億ドルをかけて植民地時代のインフラを改修することなく、広大な国土を航空網で結ぶというインドのモディ首相が掲げる野心的な計画を自社に有利に活用できるようになる。

 スパイスジェットのアジャイ・シン会長は「インドでは空港が不足している。小さな市場から多くの成長が創出されているが、地方での接続性は非常に低い。そのためわが社は空港のない地域への運航も可能にする解決策を探している」と話す。

 インドの国内線利用者は昨年1億人に達し、中国や米国に次ぐ世界3位の市場となった。米ボーイングの予測によれば、インドがこの成長に対応するには今後20年間で最低でも2900億ドルを投じて2100機を新規調達する必要がある。

 モディ政権は15年、世界7位の国土面積を持つインドの辺境にも路線を拡充する計画を発表。政府はこの制度の下で航空運賃に補助金を支給し、航空会社に対しては着陸料や駐機料を免除している。モディ首相は今後10年で国内の航空券の年間販売枚数が5倍の5億枚に達すると見込んでいる。

「インドで成功しない理由はない」