株この1年、アベノミクス継続に安心感、北朝鮮の挑発続くも 波乱消え、上昇気流に乗る (1/3ページ)

大納会の日、一年の取引を終えた東証。株価は2万2764円だった=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)
大納会の日、一年の取引を終えた東証。株価は2万2764円だった=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)【拡大】

  • 東証の大納会で、ゲストに招かれた囲碁の井山裕太七冠。一年の取引を締めくくる鐘を打ち鳴らした=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)

 平成29年の東京市場は、世界的な景気回復と企業業績の拡大を原動力に歴史的な株高に沸いた。年後半には、日経平均株価が歴代最長の16営業日続伸となったほか、バブル経済崩壊後の終値最高値を更新。1月に就任したトランプ米大統領の政策運営や欧州の政治リスク、北朝鮮を取り巻く情勢の緊迫化など、海外発の懸念材料が揺さぶりをかけたが、株や為替の値動きは総じて堅調に推移した。

好業績で海外勢が買い

 1位は「昇」-。資産運用会社スパークス・アセット・マネジメントが行った意識調査で、29年の日本株相場を表す漢字を聞いた結果だ。2位は「上」、3位は「高」と、株高を連想させる漢字が並んだ。27、28年は、ともに「乱」が1位だったのとは対照的だ。

 世界経済の好調という追い風の中、衆院選で自民党が大勝し「アベノミクス」が継続するとの安心感が広がり、平均株価は10月に16連騰して歴代最長記録を約56年9カ月ぶりに更新。好業績を背景に日本株は割高感に乏しいとの見方から、海外投資家のマネーが流入し、急ピッチで上昇した。

 平均株価の終値ベースでの29年の高値は12月25日の2万2939円18銭で、約26年ぶりの高値水準だ。

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