株この1年、アベノミクス継続に安心感、北朝鮮の挑発続くも 波乱消え、上昇気流に乗る (2/3ページ)

大納会の日、一年の取引を終えた東証。株価は2万2764円だった=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)
大納会の日、一年の取引を終えた東証。株価は2万2764円だった=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)【拡大】

  • 東証の大納会で、ゲストに招かれた囲碁の井山裕太七冠。一年の取引を締めくくる鐘を打ち鳴らした=29日午後、東京都中央区(飯田英男撮影)

 日銀が金融緩和策の一環として進める上場投資信託(ETF)の買い入れも存在感を高めた。日銀は28年7月にETFの買い入れを従来の約2倍の年6兆円に拡大したが、29年はこれが通年で寄与し、株価が下がりにくい一因になった。

「まさか」出現は回避

 ただ、リスク要因がなかったわけではない。年間を通じて注目されたのが、トランプ米政権の動向だ。

 米国のダウ工業株30種平均は、トランプ氏の就任直後の1月25日に初めて2万ドルを突破。だが、イスラム圏7カ国からの入国を制限する大統領令に伴う混乱、医療保険制度改革(オバマケア)の見直し頓挫、ロシアとの関係をめぐる疑惑などが相次ぐと、東京市場でもリスク回避の円買い・日本株売りにつながった。

 選挙イヤーだった欧州では、フランス大統領選で極右「国民戦線」のルペン氏が決選投票に進んだが、欧州連合(EU)との協調を訴えたマクロン氏が圧勝。前年に波乱を呼んだ、英国民投票や米大統領選のような「まさか」は免れた。

 北朝鮮によるミサイル発射などの挑発行為も、年後半には金融市場に慣れが生じ冷静な反応が目立った。

 「変動率が低く、あまり下げらしい下げがない相場だった」。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、29年の日本株相場をこう振り返った。