ナイキVSアディダス前哨戦 サッカーW杯 ユニホームとシューズ契約争う (2/3ページ)

ドイツ代表ではアントニオ・リュディガー選手(右)らもナイキのスパイクを履いている(AP)
ドイツ代表ではアントニオ・リュディガー選手(右)らもナイキのスパイクを履いている(AP)【拡大】

 シューズ、ユニホームといった用具の市場規模は年間190億ドル(約2兆1420億円)近くと、10年前の倍以上の水準に達しており、メーカーは一般消費者への販売を強化する上でスポンサー契約が鍵だとみている。PR社の推計では、同市場におけるナイキ、アディダスのシェアは合計89%を占める。

 アディダスは最近になって、本当に重要な競争で、ナイキをトップの座から追い落とすことに成功した。それは趣味でサッカーをする層への売り上げだ。PR社によれば、昨年のアマチュア向けシューズ販売はナイキの3100万足に対し、アディダスは4200万足だった。

 サッカーシューズの巨人2社による激しい応酬の中、ナイキはホールマン氏が「嫌がらせ戦略」と呼ぶ行動に出ている。アディダスと契約しているチームの所属選手と、個別にシューズ契約を結ぶのだ。

 例えば、ケディラは所属クラブであるユベントス(伊)で試合に出るときも、アディダスのユニホームを着て、ナイキのシューズを履いている。レアル・マドリード(スペイン)のクリスティアーノ・ロナウドも所属クラブとユニホームはアディダスだが、シューズはナイキ製だ。

 企業は、臆することなく不意打ち的なマーケティング戦術を実行している。ボルシア・ドルトムント(独)の点取り屋、ピエール・エメリク・オーバメヤンは昨年3月、クラブがプーマとスポンサー契約を結んでいるにもかかわらず、頭髪にナイキのスウッシュの形で刈り込みを入れ、その部分を赤く染めた。

 また昨年4月のシャルケ04(独)との対戦で得点した際には、ナイキのCMに登場するマスクを被ってゴール後のパフォーマンスをした。現地メディアの報道によれば、オーバメヤンがナイキから受け取っている報酬は年間約200万ユーロとされる。さらに、ソーシャルメディアで同社に言及すれば追加報酬を受け取れるという。

当然、「嫌がらせ戦略」には報復もある