産油国 原油は輸出、発電は再生エネ (1/3ページ)

 太陽光発電の大幅なコスト低下を受けて、石油資源の豊富なペルシャ湾岸のアラブ諸国でさえ、再生可能資源を重視している。狙いは化石燃料の輸出を続けつつ、それと同程度に国内の炭素排出を抑制していくことだ。

 最大限の収入確保

 世界の原油埋蔵量の30%近くを有し、原油生産コストが圧倒的に低い湾岸諸国は恐らく、今後何年も原油輸出を成長の柱とするだろう。だが太陽光発電の技術進歩が意味するものは、中東においては発電燃料に原油や天然ガスを用いるよりも、地域特有の日射条件の良さを利用した方が効率を高められるということだ。石油資源は輸出に回した方が収入増加に役立つ。

 湾岸諸国での電力使用量は人口増加やエネルギー集約型産業の成長を背景に、2000年以降、年平均6%の伸びを見せていると、米コンサル会社ATカーニーのドバイ在勤パートナー、アダ・ペルニセニ氏は先ごろのリポートで述べた。政府は増加する電力需要を満たすため、より効率的な方法を模索しており、コスト低下が進む太陽光や風力発電は中東の電源構成においても比重を高めつつある。

 ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によれば、中東・北アフリカ地域における太陽光・風力発電容量は20年末には24.1ギガワットに達する見込みで、昨年までの容量である4.2ギガワットの6倍に迫る。新たな容量を実現するには274億ドル(約3兆)の投資が必要になると、BNEFは昨年5月の報告書で述べた。

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