【よむベトナムトレンド】若い女性の間で高まる美容意識

首都ハノイのショッピングモールにある化粧品店で、談笑する店員たち(ブルームバーグ)
首都ハノイのショッピングモールにある化粧品店で、談笑する店員たち(ブルームバーグ)【拡大】

 経済成長著しいベトナムでは、特に若い女性の間で美容意識が高まりつつある。

 第一に、女性は化粧をするのが良いという風潮が広まっている。ベトナムへの化粧品の輸入量・額は年々増加しており、市場拡大の傾向がうかがえる。国営ベトナム・ニューズによると、国内で販売されている化粧品の90%は輸入製品であるという。輸入元は、タイ、韓国、米国、フランス、日本の順に多く、これら上位5カ国で総輸入額の80%近くを占める(2014年)。

 ◆韓国勢の影響力

 特記すべきは韓国ブランドの強い影響力である。ベトナムは東南アジアの中でも早くから韓国製ドラマが流行したこともあり、韓国文化が一定の支持を得ていて、美意識の面で憧れを抱く若者も少なくない。欧米や日本の化粧品ブランドと比較して韓国製品は安価であることも、若い女性の人気を集める一因となっている。

 第二に、所得が増加し金銭的余裕ができた中、新たな余暇の過ごし方としてスパやエステサロンに足を運ぶ人が多くなっている。

 現地メディアDanTriの調査では、ベトナム国内のスパ・エステサロンの総数は00年から15年の間に100軒から3000軒に増え、20年には5000軒にまで到達する見込みである。

 これらのスパやエステサロンは首都ハノイ、南部ホーチミン、中部ダナンに多く、サービス・スタイルや価格帯は多様である。外資系スパ・サロンも増加しているが、ほとんどは高級路線であり顧客は旅行客や現地駐在の外国人が大部分を占める。現地のベトナム人は低価格のローカルスパ・エステサロンを利用する傾向が強い。

 ◆整形も人気

 第三に、美容整形手術の人気も徐々に高まっている。ベトナム人は美容整形を行うことに対して比較的ポジティブなイメージを持っており、他国よりも低価格で手術を受けられる。

 外資系美容クリニックも続々とベトナム進出を果たしており、高い信頼性で人気を集めている。

 一方、中には無免許で手術を行う現地クリニックやエステサロンも存在し、死亡事故などのトラブルが頻繁に発生し社会問題となっている。

 以上のように、美容意識が高まりつつあるベトナムではさまざまな美容関連製品・サービス市場が成長していくだろう。同時に外資系企業の参入が多方面で相次ぎ、競争が激化していくことも予想される。

 B&Company株式会社:日系で初・唯一のベトナム市場調査専門企業。消費者や業界へのアンケート・インタビュー調査と参入戦略を得意分野としている。b-company.jp

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