FRB、パウエル氏に3日議長交代 緩やかな利上げ政策転換も (1/3ページ)

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が3日付で退任し、パウエル理事にポストを譲り渡す。米経済はインフレ加速の兆しが拡大し、過去10年間続いてきた世界的な景気回復が高速ギアにシフトする勢いを見せており、イエレン議長が主導してきた緩やかな利上げのアプローチは小出しの観が強まっている。こうした中での議長交代は新たなアプローチへの転換にちょうど良いタイミングといえそうだ。

 いまだ不況期の名残

 パウエル氏は世界的に株価が上昇し、新興市場経済が商品相場高の恩恵を受ける中での議長就任となる。欧州やブラジルでも景気が回復し、国際通貨基金(IMF)は今年の世界経済見通しを上方修正した。米国の減税は個人消費と企業投資を一段と後押しし、さらなる追い風となりそうだ。

 だが、米金融当局の政策変更は現在、タイミング面で束縛されている。投資家は今年3回の利上げを見込んでいる。いずれも連邦公開市場委員会(FOMC)後に議長の記者会見が予定されているタイミングだ。

 新体制の下で金融政策引き締めのペースを速める必要があるか、これまでのペースを維持するかを議論するに当たり、パウエル氏はこうした制約に早急に対処する必要があるかもしれない。

 英銀バークレイズのステーリー最高経営責任者(CEO)は先週、スイスのダボスで、「経済的に見て、われわれは極めて良好な状況にあるが、金融政策はいまだに不況期の名残であるかのような状態だ」と指摘した。

金融業界幹部らの懸念