東証、一時700円安 NY株再び急落で全面安 世界株安連鎖、再燃も (1/2ページ)

 9日午前の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が大幅反落し、下げ幅が一時700円を超えた。これに先立つ8日のニューヨーク株式市場で、米国の金利上昇への警戒感からダウ工業株30種平均の終値が前日比1032・89ドル安の2万3860・46ドルと、過去最大となった5日に次ぐ下げ幅を記録。東京市場も全面安の展開となった。

 世界的な株安の連鎖が再燃しかねない情勢で、デフレ脱却に向け賃上げを目指す今春闘に悪影響を与える恐れもある。

 麻生太郎財務相は9日の記者会見で「金融市場を含め経済の動向を注視する」と指摘。「世界経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は全然悪くない」とパニック売りをけん制した。

 大阪取引所は9日午前、「東証マザーズ指数先物」の価格急落を受け、取引を一時停止するサーキットブレーカーを発動。その後取引を再開した。

 日経平均の午前終値は前日終値比705円10銭安の2万1185円76銭。東証株価指数(TOPIX)は50・17ポイント安の1715・52。

 東京外国為替市場で円高ドル安が進んだことも売り材料となり、日経平均の下げ幅は一時771円に達したが、割安感が出た銘柄を買い戻す動きもあった。

米英の金融引き締め観測も拡大