東京株急落 「カネ余り相場」終わりの始まり? (1/2ページ)

 株式市場の動揺に歯止めがかからない。8日の米ダウ工業株30種平均の急落に続き、9日の日経平均株価も下げ幅が一時771円に達するなど、週前半の世界株安連鎖が再燃した。主要国の金融緩和に支えられた「カネ余り相場」が縮小に向かう中、米長期金利の上昇への警戒感から米国株の値動きは荒く、市場心理は大幅に悪化しており、不安定な相場展開がしばらく続きそうだ。

 米国株が再び急落した直接のきっかけは、過去最大の下げ幅となった5日と同じく米長期金利の上昇だ。米財政赤字拡大への懸念などから、米長期金利は8日に一時2.884%と約4年ぶりの高水準となった。これが嫌気され、ダウ平均は取引終了にかけてつるべ落としに下げた。

 近年の世界株高は、2008年のリーマン・ショックを受けた危機対応として主要国が進めた金融緩和に後押しされた側面がある。その後も、世界景気が拡大する中で物価上昇は鈍く、金融政策の正常化で世界の先頭を走る米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げを緩やかに進めてきた。投資家は低金利に慣れ、お金は株などに流れ込んだ。

 だが足元では米物価が上昇するとの期待が高まり、FRBの利上げペースが加速するとの思惑から、米長期金利の上昇ピッチが急になっている。欧州中央銀行(ECB)も緩和縮小に動き始めているほか、8日にはイングランド銀行(英中銀)も早期かつ大幅な利上げの必要性に言及し、欧米の長期金利上昇につながった。金融政策は世界的に転換期を迎えているとの見方は多い。大規模緩和を続けてきた日銀をめぐっても、市場関係者の間では緩和を手じまう「出口」に向かうとの観測が絶えない。

「終わりの始まり」を懸念