クアルコムが修正提案拒否 ブロードコムの買収額「要求に劣る」

 米大手半導体会社クアルコムの取締役会は8日、ブロードコムが5日に提示した修正買収提案を全会一致で否決した。テクノロジー企業で過去最大となる1210億ドル(約13兆2000億円)の敵対的買収案の成否は、来月の株主総会で決まる可能性が高い。

 クアルコムは8日の声明でブロードコムの買収提案について、自社の企業価値を著しく過小評価していると指摘した。ブロードコムは5日、1株70ドルとしていた買収額を82ドルに引き上げると発表し、「最良で最後の提案」であるとアピールした。ブロードコムは今回、昨年11月に発表した買収額を17%引き上げ、1株当たり現金60ドル、残りの金額をブロードコム株式で支払うことで譲歩したが、再度クアルコムから拒否された。

 クアルコムはブロードコムに対して会談を申し入れ、買収に当たっての問題点を提示した。3月6日に開催予定のクアルコムの株主総会では、株主の投票によって同社取締役をブロードコムが支持する取締役候補と入れ替えるかどうかが議題となる。

 企業買収により利益を上げることに重点を置くブロードコム、新製品および技術への投資で成長性の見込まれるクアルコムのどちらの姿勢が株主の支持を得られるかが注目される。

 クアルコムのポール・ジェイコブス会長はブロードコムのホック・タン最高経営責任者(CEO)に宛てた公開書簡で「ブロードコムの買収額はクアルコムの要求する金額に劣るものだ」との見解を示した。(ブルームバーグ Ian King)