【開港150年 大阪港の現場から】海運と陸運を結ぶ“貿易の要”…巨大コンテナの集積地「港湾運送会社」 (3/3ページ)


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  • コンテナヤードに並べられたコンテナ。それぞれに番号が振られている
  • ガントリークレーンで船から降ろされるコンテナ=大阪市住之江区(前川純一郎撮影)

 船から搬出されたコンテナは、隣接のコンテナヤードで保管。何段にも積み重ねられたコンテナをよく見ると、その壁面にアルファベット4文字、数字7文字が記載されている。実は、「コンテナ番号」と呼ばれるもので、同じ番号のコンテナは存在しない。

 通常、危険物などを忍び込まされないよう保安上の理由でコンテナには封印が施され、港運業者は中身を確認することはできない。また、大阪港に停泊したコンテナ船がすべてのコンテナを降ろすわけではなく、別の港へ運ぶコンテナも積まれている。従業員らは、コンテナ番号を頼りに判別するというわけだ。コンピューター管理といっても、最後は人の目で確認する。

 「書類通りにコンテナが搬出入できているかのチェックをしています。一つでも違っていたら、確認作業に追われて、作業が止まります」と宮澤さん。ちなみに、税関などの手続きは荷主などが行うという。

 ターミナルで保管したコンテナは、引き取りにきたトレーラーに載せられ荷主のもとへ運ばれる。港運は、海上運送と陸上運送の出発点であり、終点でもある。海運と陸運を結ぶ“要”といえそうだ。(格清政典)