ふるさと意識を育てる-兵庫県教委当初予算 教育小規模高校で遠隔授業、中学生には副読本

 兵庫県教委関連の平成30年度一般会計当初予算案は、前年度比0・5%増の3316億2千万円。ふるさと意識の醸成を図る教育や、学力向上方策の充実、安全・安心な学習環境の整備などに重点を置いた。主な新規事業は次の通り。

■スクール・サポート・スタッフの配置(3864万円)

 教職員の超過勤務削減のため、授業準備などを行う「スクール・サポート・スタッフ(地域の外部人材)」を小・中学校40校と県立学校6校にモデル的に配置し、効果を検証する。

■県立高校2校で遠隔授業の調査研究(570万円)

 千種高(宍粟市)と和田山高(朝来市)で、テレビ会議システムとタブレット端末を活用した遠隔合同授業や他府県高校との交流学習を行う。少子化に対応した学校開設科目の拡大や習熟度別授業の充実が狙い。

■ひょうごのふるさと魅力発見副読本作成(1568万円)

 県政150周年を契機に子供たちの県への愛着を高めようと、県の歴史や自然、人物、文化財、産業などを紹介する副読本を作成する。全公立中学校の生徒に配布し、総合的な学習の時間などで活用する。

■篠山層群の恐竜・鳥類卵化石の発掘(1835万円)

 丹波市山南町下滝の白亜紀前期(約1億1千万年前)の地層「篠山層群」で平成27年に見つかり、現地保存されている恐竜か鳥類とみられる卵化石の密集地の発掘調査を行う。