「なにわ筋線」建設へ、概略設計費を計上…大阪府新年度予算案 万博・IR誘致関係費も (1/2ページ)


【拡大】

 大阪府は16日、平成30年度当初予算案を発表した。訪日外国人観光客の急増を背景に、大阪都心から関西国際空港へアクセスする「なにわ筋線」(約7・4キロ)の関連経費に計4億5千万円を盛り込んだ。今秋に開催地が決まる2025年国際博覧会(万博)や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致などにも重点投資。インフラ整備と観光振興の両輪で旅客需要の取り込みと都市機能強化を目指す。

 なにわ筋線は、JR大阪駅北側の北梅田駅(仮称)とJR難波・南海新今宮駅を結ぶ鉄道新線。一部区間をJR西日本と南海電気鉄道が共同運行し、新大阪から梅田を経由した関空までの直通利用が可能になる。2031年春開業予定で、大阪市中心部から関空へのアクセスは従来の約1時間から約40分に短縮される見込み。総工費は3300億円。

 昨年11月に府・大阪市と鉄道事業者が事業スキームなどについて基本合意しており、来年度から路線整備を担う第三セクター「関西高速鉄道」が環境調査やトンネル、駅などを含めた概略設計に着手する。府はその費用の一部として5千万円を出資するほか、建設中の北梅田駅の整備費として市に4億円の補助を行う。

 昨年、大阪を訪れた訪日外国人客数は1111万人と過去最多を更新。さらなる需要増に向け、府はインフラ整備と合わせ、2025年万博やIRの誘致実現を目指す。

高校生向けの依存症予防教育などにも取り組む