カンボジア、17年外国人旅行者11.8%増 中国人客誘致政策が奏功

首都プノンペンを流れるトンレサップ川のそばを歩く外国人旅行者ら(ブルームバーグ)
首都プノンペンを流れるトンレサップ川のそばを歩く外国人旅行者ら(ブルームバーグ)【拡大】

 カンボジアは、2017年の外国人旅行者と観光収入の前年比増加率がそろって2桁を記録した。同国観光省によると、外国人旅行者は560万人で前年比11.8%増、観光収入が36億3000万ドル(約3894億円)で同13.3%増だった。現地紙クメール・タイムズなどが報じた。

 旅行者の出身国では、中国が120万人と最多で、以下、ベトナム、ラオス、タイ、韓国と続いた。観光省は旅行者の増加について、航空便の増加が要因だと分析し、特に中国便の増加が貢献したとみている。同省幹部は「積極的な受け入れ体勢の整備と直行便の増加が中国人旅行者の増加につながった」と述べた。

 首都プノンペンに駐在する中国大使は「カンボジア観光省が正しい政策を講じたことが中国人旅行者の足を同国へ向かわせた要因」と述べた。中国語の看板の設置や中国語ガイドの配置など、カンボジア政府が推進する中国人旅行者誘致を目的とした「チャイナ・レディー」政策が成功したとの考えだ。

 カンボジア政府は、雇用増やインフラ開発の加速につながる観光振興に注力する考えで、外国人旅行者については18年に600万人、20年に700万人、25年に1000万人を目指すとしている。

 カンボジアの官民からなる観光振興機関の幹部は、今後の観光分野の課題として、多様化と滞在の長期化などを挙げた。「航空便の増加で旅行者は順調に増加した。しかし、滞在時間の長期化のためにすべきことは多い」とし、新しい観光地の開発などが必要だとの認識を示した。

 さらなる経済成長を目指す東南アジア地域は、観光振興を図る国が多い。現在の外国人旅行者のシェアは、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン、カンボジアの順になっている。(シンガポール支局)