ボーイングも警戒する、中国初の中型旅客機「C919」 開発は足踏み (3/3ページ)

 将来ビッグ2脅かす

 1兆1000億ドル(約117兆2380億円)規模の航空機市場は実質的にビッグ2の寡占状態にあり、中国は実入りの良い中距離向け市場を狙っている。C919は部品を北米、欧州の業者に大きく依存しているものの、実用化すればボーイング、エアバスの中型機と競合する見通しだ。

 ただ欧米の航空当局から安全基準をクリアする「型式証明」を取得せずに、海外航空会社から受注するのは難しい。COMACはC919について785機の受注を公表しているが、そのほとんどが中国の航空会社向けだ。

 またCOMACの幹部は中国で型式証明を取得するのに3~4年かかるとの見通しを示し、21年以降に量産を始める計画を明らかにしている。

 それでもボーイングの技術者が加盟する国際機械工労働組合(IAM)は「中国は長期戦を展開しており、政府の支援を受けてCOMACが将来的にはボーイング、エアバスの脅威になる」と警戒感をあらわにする。IAMは中国の製造計画が米国人の雇用を脅かすと主張しており、同労組で通商・グローバリゼーションを担当するディレクターのオーウェン・ヘルンシュタット氏は「新たな計画には長い時間がかかるものだ。欧州の人々はエアバス発展に長い時間をかけた」と語った。(ブルームバーグ Bruce Einhorn Dong Lyu)