上場先変更で純資産6倍 奇虎360トップ、中国12位の富豪

 自分の会社の上場先を別の証券取引所に変えるだけで純資産を何倍にも増やすことができるのに、なぜ約20億ドル(約2120億円)の純資産で満足しなければならないのか。

 中国のウイルス対策ソフト大手、奇虎360の経営トップ、周鴻●氏はこの考えを実行した。同社を中国に移し、シェルカンパニー(M&A=合併・買収=のために設立する実体のないペーパーカンパニー)に統合したところ、シェルカンパニーの株価は昨年11月に同氏が中国での上場計画を発表後、最大550%値上がりした。奇虎360は2016年7月にニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場廃止となり、今年2月28日に上海市場で三六零安全科技(360セキュリティー・テクノロジー)として取引を開始した。

 この一連の動きを受け、周氏の純資産はブルームバーグ・ビリオネア指数によれば136億ドルに増加し、中国12位の富豪となった。周氏は2000年代の一時期、検索エンジンの新興企業を米ヤフーに売却後、ヤフー・チャイナの責任者を務めた。06年には奇虎360を設立した。(ブルームバーグ Venus Feng、Blake Schmidt)

●=示へんに偉のつくり