G20、仮想通貨交換業者の登録議論 投資家保護、規制強化…市場の健全発展促す

G20では仮想通貨への規制強化案を議論する(ブルームバーグ)
G20では仮想通貨への規制強化案を議論する(ブルームバーグ)【拡大】

 G20財務相・中央銀行総裁会議では、仮想通貨交換業者への登録制導入などの規制強化案を議論する。交換業者大手コインチェックから巨額の仮想通貨が流出した問題を踏まえ、マネーロンダリング(資金洗浄)や不正送金の未然防止を目指す。国際的な不正の監視強化も議題となる見通しで、仮想通貨市場の健全な発展を促す制度整備につなげる。

 仮想通貨の国際的な規制については、テロ資金対策を推進する国際機関である「金融活動作業部会(FATF)」が提言をまとめており、業者への登録・免許制のほか、顧客の本人確認や疑わしい取引の届け出の義務化がうたわれている。今回のG20では、この提言に強制力を持たせるかどうかが議論される見込みだ。日本は提言に沿い昨年4月に世界に先駆け登録制を導入。だがコインチェックの巨額流出問題が起き、金融庁は複数の交換業者に行政処分を行い、業界に安全対策の強化を求める事態となった。こうした経験を基に、G20では「積極的に(規制議論に)貢献する」(財務省幹部)考えだ。

 ただ、麻生太郎財務相が欠席することから、日本は十分に存在感を示せない可能性もある。

 一方で、ドイツとフランスは規制案を共同提案すると発表している。G20の共同声明案には、国際機関による監視強化を求める内容が盛り込まれる見通しだ。ビットコインに代表される仮想通貨は激しい値動きが問題視されているため、投資家保護の観点から懸念も表明するとみられる。

 仮想通貨の規制をめぐっては、米国は一部の州で交換業者に資金移動業の免許制を導入し、欧州連合(EU)も顧客の本人確認を義務化。中国では仮想通貨を発行して資金調達する手法「新規仮想通貨公開(ICO)」を禁止している。規制強化は世界的な潮流だ。

 とはいえG20で仮想通貨を具体的に扱うのは初めてだ。ある政府関係者は「各国がどういう規制をすべきか相場観をそろえる議論になる」との見方を示すが、どこまで足並みをそろえられるかは不透明な情勢だ。