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仮想通貨でマネーロンダリング、“抜け道”塞げるか 各国の協調が課題 (2/2ページ)

 ただ、FATFの指針はあくまでも努力義務だ。仮想通貨に詳しい大和総研の矢作大祐研究員は「新興国では本人確認を必要としない交換所がまだ多い」と話す。こうした国はそもそも、金融システムや監督行政も未成熟で、先進国のようにすぐに対策を取ることは困難だ。また、規制強化は産業の育成の妨げになるとして後ろ向きな国もあるという。一部の国が規制を強化しても、犯罪者は規制を逃れるために国外の交換所を使う可能性があり、「一国の対応では限界がある」(矢作氏)のが現実だ。

 「仮に各国が本人確認を導入したとしても、その質が重要になってくる」と指摘するのは、情報セキュリティー会社「エルプラス」社長の杉浦隆幸氏だ。偽造された身分証で簡単に口座が作れるようでは、犯罪抑止には不十分だからだ。不審な資金の動きがあった際に、捜査機関に通報したり、照会要請に応じたりといった連携も大切という。

 杉浦氏は「本来、仮想通貨は資金の流れがたどれるため、マネロンには適していない。各国が対策を強化すれば犯罪に使われるケースは大幅に減るだろう」と話す。(蕎麦谷里志、菅野真沙美)

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