トランプ氏、摩擦沈静化より強硬策 対中制裁に1000億ドル追加を検討 (1/2ページ)

上海にある洋山深水港に停泊するコンテナ船=3月29日(AP)
上海にある洋山深水港に停泊するコンテナ船=3月29日(AP)【拡大】

 トランプ米大統領は5日、中国の知的財産権侵害に対する追加制裁措置として、新たに1000億ドル(約10兆7100億円)の中国製品を対象にした追加関税を検討すると発表した。中国が米国への報復関税を発表したことに対抗する。米国の追加制裁の検討を受け、中国も関税対象を拡大する可能性もあり、貿易戦争に発展する恐れが一段と高まっている。

 不公正な報復に対抗

 トランプ大統領は声明で、「中国による不公正な報復を踏まえ、米通商代表部(USTR)に対し、通商法301条に基づいた1000億ドルの追加関税が適切であるかどうか、そうであるとすれば、この関税を課す製品を特定するよう指示した」と説明した。ホワイトハウス当局者は大統領声明で言及された1000億ドルについて、中国製品への関税の合計額でなく、追加関税が対象とする輸入品の額だと説明。対象品目も大幅に増えそうだ。

 ブルームバーグ・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、トム・オーリック氏は「トランプ大統領の脅しは米中2大経済大国間の貿易摩擦の激しさが増す可能性を高めている」と指摘した。カナダのCIBCのストラテジストで香港在勤のパトリック・ベネット氏は「米中双方の提案が報復措置の応酬であるならば、貿易戦争の火蓋が切られた感がある。米国は今回、一連の行為において、国際貿易から自国を孤立させてしまう危険を冒している」と見ている。

 中国は4日、報復措置として米国からの輸入品約500億ドル相当に25%の追加関税を課す計画を発表した。対象には大豆や自動車、化学品、航空機などが含まれる。米国は3日、中国製品500億ドル相当に知財制裁関税を課す計画を明らかにしていた。ライトハイザーUSTR代表は5日、「こうした関税はいずれも直ちに発効することはない」との見解を示した。

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